はじめまして!
「すでに、ここに在る美」をキャッチコピーに
着物や帯など廃棄寸前の美しい生地を再構成する新アパレルブランド「ReADY B」
マーケティング ディレクターの岩岡です。
私たちは、就労継続支援B型作業所と連携しながら、帯や着物を一点一点丁寧にアップサイクルし、
日本の美しい文化を世界に発信します。
譲り受けた着物がきっかけに
事業のきっかけとなったのは、2年前。
運営会社である株式会社瀬戸内ミライデザインの代表取締役であり、ReADY Bデザイナーの野田が、知人のお母様が他界された際、
ご家族から「タンスの中の着物をもらってくれないか」と頼まれたことでした。
とても綺麗な着物だけど、日常で着るのはなかなか難しい。
もっとライフスタイルに取り入れられないだろうか。
そこで、パタンナーの友人に相談し、スカートにリメイクをし、
自身が運営するギャラリースペースで展示販売を行いました。
実は、タンスに眠っている着物の市場は3000万着・8〜20兆円規模と言われており、聞けば周りにも困っていらっしゃる方はたくさんいるということを知りました。
着物は年間で約50万トンも廃棄されているとの予測もあり、
そのうち70%近くは、ゴミとして焼却されているとされてます。
日本が遥か昔から引き継いできた美しい文化が、
このまま捨てられ、廃れていくなんて、
本当にもったいないことだと思います。
誰もがどんな状況でも働くことができる社会をつくる
着物のアップサイクルを本格的に事業として進めたいと思っている中、とある方の紹介で、就労継続支援B型作業所の運営をされている株式会社small.step代表の安川さんと繋がりました。
障がいのある方が通う福祉施設は、事業所数・利用者数ともに年々増加ており、今後障がい認定される方は、人口の20%にあたる2,531万人まで増加する見込みとなっています。
中でも 就労継続支援B型作業所は、最低賃金のようなものが設定されていない施設のため、工賃の全国平均はなんと233円/時間。一ヶ月の平均工賃は、17,000円程度なのだそうです。
そもすれば、今後人口の20%の方々が、このような条件で働く可能性があるという現実を初めて知り、衝撃を受けました。
野田自身も、出産を機に社会とのつながりがなくなり精神的に落ち込んだ時期がありました。
そんな彼女を救ったのは、“仕事”というやりがいでした。
子どもが寝たあとに夜な夜なアクセサリーを作り、それが好評を博し、予想以上の売上を上げました。その後、環境要因によって働くことが難しくなってしまった人たちの時間がプラスになるような場を創ってきました。
叶えたいのは、「誰もがどんな状況でも働くことができる社会」。
だからこそ、この課題を知りながらそのままにしておくことはできませんでした。
何とかしたいと思い考えたのが、着物のアップサイクル事業で製品の縫製を就労継続支援B型作業所で行い、海外に展開することでした。
就労継続支援B型作業所においては、1人で全ての作業を行うことは困難なので、工程を分け、決まった作業を決まった方が繰り返し行うことで生産性が保てます。
実際に作業所の方の仕事はとても丁寧。
着物の美しさにテンションが上がったり、海外へ展開できることがモチベーションになり喜んでくれています。
私たちはこのプロジェクトを通して、
年々増え続ける、何らかの障害を抱えている方々の労働環境改善に取り組み、やりがいをもって働くことの楽しさを伝えながら、
成果物に対する"正当な支払い"を行い、
一般企業や就労継続支援A型での就労に向けた後押しをしていきたいと考えています。
2年前、ご家族の思いを引き継いでリメイクをしたスカートから、
いろいろなきっかけとご縁が繋がり、「ReADY B」が始まります。
これからどうぞよろしくお願いします!
Marketing Director
岩岡 すみれ